Integrated IS-IS <第8回> Ciscoコンフィグ設定

Integrated IS-IS – Ciscoコンフィグ設定

1. Integrated IS-ISの有効化( IS-ISの有効化 )

(config)# router is-is

2. ルータに割り当てるNSAPアドレスの定義

(config-router)# net network-entity-title

設定例:(config-router)# net 49.0001.1111.1111.1111.00

3. オプション設定:ルータのISタイプ(ルータのレベル)の定義

(config)# is-type [ level-1 | level-1-2 | level-2-only ]

level-1    Act as a station router only
level-1-2   Act as both a station router and an area router( デフォルト値 )
level-2-only Act as an area router only

設定例:(config-router)# is-type level-1

4. インターフェース上でのIntegrated IS-ISの有効化

(config)# interface interface-id
(config-if)# ip router isis

5. オプション設定:インターフェース上のレベルの指定

(config)# interface interface-id
(config-if)# isis circuit-type [ level-1 | level-1-2 | level-2-only ]

設定例:(config-if)# isis circuit-type level-1

このコマンドは、L1/L2ルータのインターフェースで定義することにより、そのレベルでのみ隣接関係を確立できるようになります。Cisco IOSでは、ルータレベルがデフォルト値であるlevel-1-2であるため、この設定をしないと同じエリア内でもlevel1とlevel2の両方の隣接関係を確立します。しかし、同じエリアであればlevel1の隣接関係だけで良いため、その場合には (config-if)# isis circuit-type level-1 と設定すれば、より適切な状態となります。

6. オプション設定:メトリックの設定

(config)# interface interface-id
(config-if)# isis metric metric-value [ level-1 | level-2 ]

設定例:(config-if)# isis metric 15 level-1

このコマンドではメトリックを使用できるレベル(level-1またはlevel-2)を選択することができます。つまり、Integrated IS-ISはレベルごとに異なるメトリックが適用されています。

7. オプション設定:ワイドメトリックの設定

(config)# router isis
(config-router)# metric-style wide  [ transition ] [ level-1 | level-2 | level-1-2 ]

設定例:(config-router)# metric-style wide

transition   旧スタイルおよび新スタイルの TLV の両方を受け入れようにルータに指示
level-1   レベル1ルーティングでこのコマンドで有効化
level-2   レベル2ルーティングでこのコマンドで有効化
level-1-2  レベル1とレベル2ルーティングでこのコマンドで有効化

8. オプション設定:DISのプライオリティ設定

(config)# interface interface-id
(config-if)# isis priority number-value [ level-1 | level-2 ]

設定例:(config-if)# isis priority 100 level-1

DISのプライオリティは、level1とlevel2に個別に設定することができます。デフォルト値は、両方のレベルで「64」となっています。割り当てられる設定は「 0 ~ 127 」となります。

9. オプション設定:ルート集約の設定

(config)# router isis
(config-router)# summary-address address mask  [ level-1 | level-1-2 | level-2 ]
[ tag tag-number ] [ metric metric-value ]

設定例:(config-router)# 10.1.0.0 255.255.0.0 level-1

Integrated IS-IS – Ciscoコンフィグ設定(認証設定)

Integrated IS-ISでは、以下のいずれかにパスワード設定して、認証を行うことができます。

1. インターフェース
2. エリア
3. ドメイン

1. インターフェース認証の設定

(config)# interface interface-id
(config-if)# isis password password [ level-1 | level-2 ]

インターフェース認証では、level1、level2、またはその両方に対してパスワード設定による認証を行うことができます。レベルを指定しなければデフォルトで level1 に適用されます。

2. エリア認証の設定

(config)# router isis
(config-if)# area-password password

エリア認証では、同一のエリアIDを持つルータ間で、パスワード設定により認証を行うことができます。エリア認証ではレベルの指定をすることができません。

3. ドメイン認証の設定

(config)# router isis
(config-if)# domain-password password

ドメイン認証では、同一のIntegrated IS-ISドメインのルータ間で、パスワード設定により認証を行うことができます。ドメイン認証ではレベルの指定をすることができません。

Integrated IS-ISを有効化させたルータでは、これら3つの全ての認証設定は、デフォルトで無効になっています。認証を有効化させた場合、認証が成功しなければ隣接関係を確立することはできません。なお、Integrated IS-ISでは、LSPの一部である認証情報を使用して、LSPの認証を行っています。この認証情報はTLVの3つの組み合わせとして符号化されています。

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