Juniper EX ⇔ Catalyst接続:注意すべき3点

その1:Juniper EX側はRSTPを無効化して、VSTPを有効化

前提として、Catalystスイッチのスパニングツリー技術は、例えばいわゆるSTPの場合にはSTPではなく正確には「 PVST+ 」が動作しています。そして、いわゆるRSTPの場合には、RSTPではなく正確には「 rapid-PVST+ 」が動作しています。

一方、Juniper EXはデフォルトでRSTPが有効化されていますが、これは文字通りPer-VLANではない「RSTP」が動作しています。CatalystスイッチのPVST+またはrapid-PVST+と互換性を持たせるためには、Juniper EXではRSTPではなく VSTP を有効化させる必要があります。

# delete protocols rstp
# set protocols vstp vlan all bridge-priority 4k

ブリッジプライオリティ値は設計した値を適用させましょう。例として4096としています。

その2:トランク接続時にNative VLAN IDを合わせる

Catalystスイッチ側でNative VLANがデフォルト値である「1」の場合には、Juniper EX側もNative VLANを「1」にします。Catalyst、Juniper EXともNative VLAN IDを同じにします。

# set vlans VLAN1 vlan-id 1
# set interfaces ge-0/0/10 unit 0 family ethernet-switching native-vlan-id 1

その3:そもそもですが、事前検証は必ず実施しましょう!

異なるメーカー同士の機器接続は、L2/L3接続という簡単な相互接続であっても必ず事前検証することが重要です。そして、事前検証時には、可能な限り同じ機種、同じバージョンを使用して検証することが大切です。

例えば、スパニングツリーを無効にして「 リンクアグリゲーションで相互接続するだけ 」となった場合においても必ず事前検証を実施しましょう。簡単な接続構成であっても、メーカー独自の仕様動作が問題を引き起こすことが多いです。

また、可能な限り「構成はシンプル」にし「不要な機能の無効化」も心かげましょう。例えばCDPを無効にしたりなども含みます。ちなみに、CDPのように隣接機器情報を得たい場合にはCDPの代わりにLLDPを有効化させる必要があります。

・ Catalyst
(config)# lldp run

・ Juniper EX
# set protocols lldp interface all

大切なことなので同じこと繰り返して申し上げますが、事前検証をせずに「現地でいきなり」というのは止めた方が良いです。機器見積りの段階でも仕様や動作を事前に確認しましょう。

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