PINGを実行した時、以下のように一発目はICMPエコー応答が得られず(失敗)、その後はICMPエコー応答が得られる(PINGが成功する)場合があります。
このような現象は、異なるネットワーク間の通信において、ホスト側でルータのMACアドレス情報が得られていない場合(ARPでMACアドレス情報が得られていない場合)に発生します。
※ 最初の1行目「要求がタイムアウトしました」
異なるネットワークのデバイスと通信する場合、ホスト側でルータのMACアドレス情報が必要となるので先ずルータに対してARPを実行します。MACアドレス情報が得られてARPテーブルができればデフォルトゲートウェイ(ルータ)に対してパケットを送出し始めますが、ARPを実行している間にその最初の1回はPINGが失敗してしまうわけです。
もちろん異なるネットワーク間の通信でも、ARPテーブルに通信先となるMACアドレス情報がキャッシュされている限りはこのような現象は発生しません。
ルータからPINGを実行する場合でも、同じ理由で同様の現象は確認することができます。
※ Ciscoルータの場合は「 . 」が表示されます。「!」は応答がありPING成功。
ネットワークエンジニアになりたての頃は、この最初の1回目のPING失敗に対し疑問を感じる人もいらっしゃると思うので、ご参考になればと思います。