◆ 総務相、ドコモに通話回線料下げ要請
高市早苗総務相は4日、通話回線のレンタル料をめぐるNTTドコモと格安スマートフォンの日本通信の紛争で、ドコモに値下げを求める裁定案を提示した。
借り手の日本通信が裁定を申請していた。裁定案は原価に基づく算定を求め、確定すればレンタル料は半額以下となる。同業他社の取引の指標になるため、格安スマホ各社の通話料が下がる可能性がある。
格安スマホは大手の回線を借りて通信サービスを提供する。ネット検索や動画視聴用のデータ通信回線のレンタル料は年々下がるのに対し、通話回線は下がっていない。日本通信は2014年からドコモに改定を求めて協議してきたが不調に終わり、19年11月に総務相に電気通信事業法に基づく裁定を申請した。
総務相は4日に電気通信紛争処理委員会に諮問した裁定案で、ドコモに対して「交渉上の優位性を背景に料金を高止まりさせている」と指摘した。レンタル料を「適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額」にするよう求めた。
現行のレンタル料は30秒あたり14円だが、原価は数円とみられる。紛争処理委員会は数カ月以内に答申する。裁定案が確定すれば、ドコモは現行の半額以下に下げる必要がある。
レンタル料が下がれば、日本通信は30秒あたり20円としている利用者料金を下げる見通しだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55219870U0A200C2EE8000/
通話回線の値下げの可能性については、2019年11月20日にも報道されていましたが、今回の裁定案では「まさかの半額以下という大幅な値下げ」ということで驚きの結果となりました。
今回の裁定案はNTTドコモだけでなく、MNOであるKDDI、Softbankに対しても影響を与えることになります。これにより、MVNOの日本通信だけでなく、IIJや楽天モバイルなどのMVNOの通話料金は値下げとなることになります。
以下の記事を書いた人はNTTドコモの敗北を予想されていて的中されていますが、半額以下という大幅な値下げの裁定案を予想していた人はほとんどいなかったことからも、本日の株価に反映される結果となっています。