関西電力:火力発電所のロボットAIで点検(巡視点検の自動化システム)

関西電力は、K4Digital、関電システムズと共同で、火力発電所におけるロボット・AIを活用した巡視点検自動化システムを開発しました。

 関西電力は25日、火力発電所内を自動で巡視点検するロボットを開発したと発表した。ガス検知器やサーモカメラなどで情報を収集し、人工知能(AI)が異常を見つける。堺港発電所(堺市)内で実証実験をしており、AIの精度などを高めた上で2022年3月期中に本格導入する。発電所1カ所あたり数千万円の費用削減を見込む。

ロボットの全長は約1メートルで、車輪を使って移動する。ガス漏れや油漏れ、異常な高温などを複数のセンサーで感知し中央制御室の職員に知らせる。

導入する発電所は今後詰める。22年3月期中には他の電力会社の発電所向けに外販も検討する。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63021290V20C20A8LKA000/

◆ 関西電力:ニュースリリース

当社の火力発電所では、電力の安全・安定供給に向け設備の異常を早期に発見し、トラブルを未然に防止するため、発電所所員が定期的に設備の巡視点検を行っていますが、設備が多岐にわたるため、多くの労力と時間を要しています。

また、今後、定年退職に伴うベテラン技術者の減少が予想される中、巡視点検の技術を継承していくことが課題となります。

今回3社は、これまで発電所所員が目視などで確認していた設備情報を、自動走行型のロボットを用いて収集し、AIを活用して各設備の運転状況が正常であるか診断を行う巡視点検自動化システムを開発し、堺港発電所において、実証実験を実施した結果、高い検知精度を得ることに成功しました。

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