韓国LG電子が、2015年6月期から2020年12月期にかけて23四半期連続で営業赤字を計上しているスマホ事業について、売却を含めて撤退することを検討していることが分かりました。
韓国ではGalaxyスマホとLGスマホとで明暗が分かれる形となっています。
Source:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2121K0R20C21A1000000
◆ LGスマホ「あらゆる可能性検討」 CEO通達、撤退示唆か
【ソウル=細川幸太郎】韓国LG電子の権峰奭最高経営責任者(CEO)が、赤字続きのスマートフォン事業について「あらゆる可能性を綿密に検討している」と社員宛てのメールで通達したことがわかった。同メールでは雇用の維持を強調しており、スマホ事業の撤退を検討しているとの見方が出ている。
権氏は「現在と未来の競争力を冷静に判断し、最善の選択をすべき時期を迎えている」とした。同コメントを受けて、韓国メディアはスマホ事業の「売却の準備」や「外部委託のさらなる拡大」といった様々な可能性を報じている。
LG電子のスマホ事業は2015年以降赤字が続いており、20年末までの累積赤字は5兆ウォン(約4700億円)規模に膨れ上がっている。販売低迷によって開発費用を捻出できず、さらに販売が落ち込む悪循環に陥っている。19年には国内生産を中止し、ベトナムの自社工場に移管するなど止血策を進めてきたものの黒字化は果たせていない。
21年1月の米展示会のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)では、世界初となる画面を巻き取って伸縮させるスマホを公開するなど、新製品開発に意欲を見せていた。