スマホの購入代金と毎月の通信料金を完全に切り離した「分離プラン」を義務付けとなり、NTTドコモの料金プランはかなり分かりやすくなりました。
結果、1GB未満のライトユーザーと、30GBのヘビーユーザーはかなり値下げとなりましたが5GBや20GBといったミドルユーザーは実質的に値上げとなりました。また、単身世帯では、ファミリー割引も適用されず値下げの恩恵はほとんどありません。
そして、スマホの割引や月々サポートはなくなり、例えばiPhone XS の場合は「128,304円」Xperia 1 SO-03Lなら「103,032円」、Galaxy S10+ SC-04Lなら「101,088円」などこれら全額を支払う必要があります。つまり、キャリアでスマホを購入するメリットがありません。
そのような中、NTTドコモでは「 スマホおかえしプログラム 」が先月発表されています。
簡潔に説明すると、ユーザーはスマホ代金を支払う必要がありますが、そのスマホは2年後にドコモに返却する必要があるプログラムです。レンタルのような形になりますがスマホ代金が少し割引されることになります。
例えば、iPhone XSの場合は85,536円でドコモからレンタルすることができます。
85,536円でスマホを購入できるのではなく、85,536円でスマホをレンタルすることができるというプログラムです。2年後にはスマホは手元に残らないので注意が必要です。
得か損かは、2年後にそのスマホを買い取りしてもらう際の価格を考えることで分かります。このiPhone XSの場合、2年後に4万3000円以上で売れることができるなら、スマホおかえしプログラムを適用すると利用者は損することが分かります。
・ iPhone XS:128,304 – 85,536 = 42,768。
つまり、iPhoneの場合は2年後でもそれなりの価格で売れることから、このプログラムはどう考えてもiPhone購入者にはメリットがない(損である)ことが分かります。
一方、AndroidスマホはiPhoneに比べると買い取り価格が安い傾向にあります。例えば2年後Xperia1の買い取り価格が34,344円以下である場合、Galaxy S10の買い取り価格がなら2年後33,696円以下である場合は、このスマホおかえしプログラムの恩恵を受けられます。
・ Xperia 1 :103,032 – 68,688 = 34,344円
・ Galaxy S10+ SC-04L:101,088 – 67,392 = 33,696円
以上のことから「スマホおかえしプログラム」はiPhoneを買う場合には損する可能性が高く、Androidスマホを買う場合は少し得する可能性があるプログラムだということが分かります。
いずれにしても、スマホ代金を支払うものの、スマホは手元に残らないので注意が必要です。